ゴリラ農園

霊長類としての尊厳を守るためのブログ

2018年のトレンドは白米弁当男子

 昼飯に弁当屋のインド人(ターバンを巻いているからという理由でそう思っている)から弁当を買い続けはや数か月。これ、毎日弁当代で500円払ってるけど高いなという事に気が付く。

 

インド人に毎日貢ぎ続けた結果、弁当を買わなかった日も買った感じの態度で「イツモ アリガトネー!」と接してこられてしまい罪悪感を感じたことがある。

それ以来、弁当を売り終えて姿を消すまでは弁当屋の前は通らないようにしている。

何ならおつまみ程度の雑談を交わすことすらあるし、ペルソナであればコミュレベルが6くらいのポジションになった今、俺は昼飯の自炊をはじめた。

これはインド人に対する反逆に他ならない。

 

今年に入ってから1度もコンセプトカフェに行っていないのにも関わらず俺の財布は息絶えそうになっていた。AEDも効果なし、給料日までにできる延命措置は食費を削ることだけだった。鬼のように低い手取りをよそにブログを書いている場合ではなく転職サイトを見るべきなのだが、転職サイトを見るだけでも精神力が削れていくため致し方なし。

 

 しかし、そもそも弁当を作ったことがないので、弁当のノウハウがまるで存在しておらず、白米さえ食べれば餓えに苦しむことはないだろうという気持ちだけが俺を突き動かしていた。

炊きたてのご飯(2合)をタッパーに詰め込み、申し訳程度に昆布を置き、弁当を完成させた。

だいたい日の丸弁当だな。

”やりきった感”に包まれながら昼食を心待ちにした。自分で手間をかけて作ったものは美味いに違いない。白米と昆布の乗った貧相な弁当に対してハードルの高さが異常であった。

 

 昼になり、コソコソとタッパーをレンジに入れに行く。ほぼ白米オンリーの気狂い弁当である自負はあった。

 思い返せば高校生の時、原則バイト禁止という校則に完全に屈していため、月のお小遣いと昼飯代だけで遊びに使う費用をやりくりしていた。

しかし、部活を辞めさせられる原因ともなったガンダムバーサスシリーズがゲーセンで稼働真っ盛りだった時期は100円をジャブジャブ使っていたため小遣いは即座に使い切り、ログインボーナス代わりに貰える昼飯代の昼飯にあてる金額をいかに減らすかということに注力し、当時もこうして学食にあった白米単品に食堂に置いてあった塩をかけて食べていた。

白米がメニューとして存在しているくせに白米を頼むと学食のおばちゃんが怪訝な顔をするのを覚えている。

食堂でカレーばっかり食ってるイケメンをカレー王子と呼んでいた脳みそサフランライスの女子、元気してるかな。

 

学食のおばちゃんの怪訝な顔を思い出しつつレンチンを終え自席に戻ろうとすると、買ってきた弁当を食っていた人にホカホカの白米がパンパンに詰まったタッパーを凝視されてしまった。何だこの白米ピエロはという顔をしていた。

もしかして白米をご存じない?その弁当にも入ってるけど…その白米と俺の白米、交換してやってもいいけど、どうする?

 

 弁当を食いはじめて間もなく、昆布が消滅した。白米を彩るアクセントとして鎮座していた彼はもういない。タッパーの中には白米。白米on白米。シベリアのように白いタッパーになっていたが、デキる男なのでふりかけを持ってきていた。のり塩ポテチ味のふりかけとおかかのふりかけ。攻守兼ね備えた隙がない立ち回りで白米を翻弄していく。

 

2合の米を食べ進めていくと徐々に疲労を感じるようになる。オカズ0に対して明らかに米が多い。何がライザップだよ馬鹿野郎。糖質制限中の人間の前でこそ一番美味く食えるんじゃないかこの弁当は。アツアツの焼き肉、ホカホカのご飯、そして糖質制限中の人間が揃えば最高のご飯になると思わないか。そうこうしているうちにつらい戦いは終わった。

 

 白米弁当について「平成の弁当はもっとカラフル」という辛辣な意見を貰う。心が折れそうだ。

一瞬、のりたまなら弁当をカラフルにするだろうという安直な発想に至ったが、ふりかけは所詮ギリースーツを着た白米に過ぎない。本質が白米であることには変わりないのだ。そもそも節約するために白米オンリーイベントを開催しているんだった、そうだった。

アイディアを得たく、ズボラ飯を調べても、言うほどズボラではなく自分を過小評価しすぎているものばかりで、本当にズボラであれば調理という過程を一切行わないはずだ。ズボラな奴は包丁もフライパンも握りたくないんだよ。ズボラエアプか?真のズボラ飯を知りたい。

 

 

俺が焼肉屋の換気扇の下で臭い嗅ぎながら白米食べていたら遠慮なく殺してくれ。