ゴリラ農園

霊長類としての尊厳を守るためのブログ

年末が過ぎると抜け殻になる

 年末にクリスマスに対する憎悪と嫉妬が入り混じり感情が生後間もない赤ちゃんと同等になり抜け殻となった。抜け殻のまま冬コミの手伝いをし、地元へと戻り、嫌がる猫を抱きかかえながら年を越した。

 

 時を遡りクリスマス。彼女という概念が存在しないかのようにオタクとしっとりとボードゲームをしに秋葉原へと向かう。クリスマスだというのにボードゲームができる店はほぼ満員でオタクがすし詰めになっており、そこには小さなコロニーができていた。クリスマスパーティが夜中に開催されるらしく、盛況そのものだった。

俺はサンタクロースの末裔なので、オタクたちにクリスマスプレゼントとして日高屋のクーポンと2つ溜まった銀だこのスタンプカードとシルバニアファミリーの白猫の赤ちゃんのフィギュアをお年玉袋に入れて配布して年1の勤務を終えた。

 

ボードゲームを終え、夕飯にありつこうとしている道中にコンセプトカフェのキャッチが大量に存在していた。

クリスマスに何をやっているんだお前らは。常連のおじさんがクリスマスの予定を聞いてきてシフト入ってないと後々面倒なことになるから入ってるのか、そういう時は友達とディズニーって言っておけばおじさんも深追いしてこないから大丈夫だよ。そもそもおじさんに生殺与奪の権を握られてはいけない。

 

焼肉を食うか否かで揉めた後に小洒落たレストランバーのような、形容しがたい店でちょっとでもクリスマス気分を味わおうとターキーを食べた。鶏肉の味が口の中に広がって美味しかった。

 

 ボードゲームをする会として解散した後、俺は生理現象のようにコンセプトカフェへと行きたくなっていた。本屋に入ったらウンコをしたくなるのと同じように、コンセプトカフェのキャッチを見るとコンセプトカフェに行きたくなるのだ。これは自然の摂理とも言える。

 

クリスマスは何かしらのイベントをやっているし、なにより家に帰って孤独になりたくなかった。

一緒にボードゲームをやっていたオタク1匹を「1時間だけ!1時間だけ!ケーキもある!ケーキもあるから!クリスマスだから!」という甘言で惑わし引き連れることに成功。

天パのオタクがよく行く例のコンセプトカフェへと向かう。ちなみにケーキは店に置いてない。

 

 店に着くと都合よく席が空いていたため、すんなりと座ることができた。オカマバーや女装喫茶では小うるさいほど饒舌になっていたオタクがメニューを熟読する等、挙動不審になっている。

どういう情緒なんだよ。

 

しばらくすると、しゃるるという顔見知りのキャストがやってきて「死んだオタクだ!!」と言われ隣に座っていた赤の他人が「死んだのか…」とつぶやいていた。そうだよ、霊障に怯えろ。

 

メニューにはイベントだからか、普段は存在しないチェキが設けられていて絶対にこのホロ酔いオタクにツーショットチェキを撮らせるぞという気持ちになる。

「200円出すからチェキ撮ってきてよ」というともっと出せと言われるが、すでに乗り気かよと思いながらも500円に釣り上げると交渉が成立した。あまりにもチョロい。会社の飲み会で半裸になる男はケツが軽すぎる。

その後、何故か「チェキ代全額出すからヌエも撮って」という流れになり、半額払って全額貰うという世にも奇妙なトレードが行われる。クリスマスは人を狂わす。

 

チェキを誰と撮るかという話になり、俺はこの夕飯をグラノーラに置き換えて減量に成功したストイックなオタクを柔軟にいなせるのはしゃるるしかいないと思いしゃるるを推薦した。

 

このオタクはナチュラルボーンホモガキなので、野獣先輩のポーズでチェキの撮影に挑み、キャストから野獣先輩のポーズであることを看破されると何故か満面の笑みをこぼしている。感情のからくりを理解することができない。

 

邪悪な汚物としゃるるが写し出されたかと思われたチェキは、呪われた写真のように真っ暗でまともに写っていなかったので、再度撮り直すことになったが、野獣先輩へのこだわりを一切見せずにポーズを変えて撮っている。グリフィンドール1点減点。

 

 そうしているうちに1時間が経過したので退店した。

家に帰り、風呂に贅沢にもバブを2個入れた。メリークリスマス…

 

比較的悲しいクリスマスはこうして幕を閉じた。次の日は月曜だし、25日に学校とか会社を休んだハナタレ野郎はまさかいないと思うけど……

 

 

 

後日のオタク

俺はまた1人コンカフェオタクを作り上げてしまったのかもしれない。

f:id:nu26e:20180116193326j:image

 

 

いつまでクリスマスの話してんだよってなったからおわり